麒麟獅子
旧国名「因幡」といわれた鳥取県東部地方には、古くから「麒麟獅子舞」といわれる、
獅子舞があります。
先日、私の家の裏の神社でも、麒麟獅子舞の奉納が行われました。始めて見るその獅子舞は、真っ赤な衣装と麒麟の顔が非常にめずらしく、興味深いものでした。
「麒麟獅子舞」は、頭に、中国の霊獣「麒麟」の彫り物を戴くもので、通常「猩々(しょうじょう)といわれるあやし役に誘導されながら登場します。
この麒麟は頭に一本の角をつけているのが特徴で、獅子の胴体は蚊帳(かや)となずけられ、鮮やかな緋緞子に、黒の幅広い背筋が一本、尾の付け根まで通っています。
左の写真が「猩々(しょうじょう)」です。能の猩々を模倣したもので、太くて赤い1.5mほどの、丸太棒を持って、腰には瓢箪をぶらさげています。
ちょっと怖いお面。麒麟獅子の前に出て、まさにあやしている感じでした。
舞は、太鼓と金と笛の音にあわせて、ゆっくりと行われます。獅子の中に入っている人は、中腰になったり、片足になったり、太極拳のようにゆっくりとした踊りなので、かなり体力いるだろうなーと、思いました。
麒麟は、二千数百年前、中国で生まれた想像上の動物で、一角獣です。
日本では、シルクロードを通じて奈良の正倉院の宝物の中にその姿を表しています。
キリンビールのラベルの麒麟です(笑)。麒麟はやさしいく、仁愛に溢れる動物と言われています。